MT5ヒストリカルデータの信頼性 | 過去取得したMT4の実測ティックデータと色々比較してみよう
久々にXM(XMTrading)のスプレッド詳細(時間帯や指標発表時の最大瞬間スプレッドなど)を確認したいと考えております。
MT4の場合はヒストリカルデータにスプレッド値が含まれない為、ティックごとのスプレッドは、その時に実測する必要があり、これが非常に手間なのです。
一方、MT5の場合は、ティックごとのスプレッドまで保持されている模様。過去にXMTradingのスプレッド値についてご指摘(本ウェブサイトで報告していたスプレッド値よりも、更に大きなスプレッド値を実測した旨のご指摘)をいだだいた際、MT4では遡ってのスプレッド確認ができなかった為、MT5のバックテストでティックのスプレッド値を追ったところ、指摘いただいたスプレッド値が確認できました。その時は、MT5のヒストリカルデータの信頼性について詳細には確認していなかったのですが、今回、MT5のヒストリカルデータの信頼性について改めて確認してみることにしました。もし、MT5のヒストリカルデータが信頼できれば、FX業者のスプレッドの傾向の確認が非常に捗ります。
過去の確認記事:相当間が空いています
MT5ヒストリカルデータは高い信頼性がある! | 過去のMT4実測値とMT5ティック値の比較結論
MT5のヒストリカルデータ:ティックごとのスプレッド値の信頼性は高い!
MT5のヒストリカルデータ:M1(1分足)にもスプレッドが保持されていますが、ティック値のスプレッドに比べると、取りこぼしは多数
MT5ヒストリカルデータの時間足にもスプレッドが保持されています。例えば、1分足や1時間足にもスプレッド値が示されています。例えば1時間足のスプレッドなら、当該期間内の最大?平均?開始時のスプレッドなのかまでは確認していませんが、1分足データで保持されているスプレッドにしても、ティック値に比べれば取りこぼしが多数で、瞬間最大スプレッドは取りこぼす可能性が高いので注意は必要です。
比較検討:2023/7/23 USDJPY XM スタンダード口座のスプレッドで確認
比較期間:2023/7/27 日本時間21:00~2023/7/28日本時間6:00
通貨ペア:USDJPY
口座:XMTrading Standard口座 MT4又はMT5
比較したデータ:
①2023/7/27にMT4(Standard口座)にてティックごとのスプレッドを実測したデータ
②MT5(Standard口座)ヒストリカルデータのティックから読み取れるスプレッド
③MT5(Standard口座)ヒストリカルデータの1分足のスプレッド
MT5ヒストリカルデータ:ティック値で保持されているスプレッドは、MT4での実測値とよく一致しています。
平均スプレッドは、①MT4実測と②MT5ヒストリカル:ティック値はよく一致していますが、③MT5ヒストリカル:1分足スプレッドで差が生じました。①実測又は②ティック値の平均の方が正確なのでしょうが、実際にスプレッドの影響を検討する分には、1分足のスプレッドを参考にしてもOKかもしれません。
①MT4実測と②MT5ヒストリカル:ティック値は、標準偏差もピタリ一致すると思っていましたが、若干の差が生じています。MT4実測で取りこぼしがあるのか・・・とは言え、その差は0.026pipsですので、気にするレベルでも無いかなと思います。
最大スプレッドは、今回取り上げた期間ですと、早朝の時間帯に記録されていて、③MT5ヒストリカル1分足スプレッドでも拾い切れていました。しかし、1分足データでは重要な指標発表時の瞬間最大スプレッドは取りこぼしがあるので注意です。
スプレッド | ①MT4実測 | ②MT5ヒストリカル ティック | ③MT5ヒストリカル 1分足 |
平均 | 2.49 | 2.49 | 2.64 |
標準偏差 | 0.681 | 0.707 | 2.902 |
最大 | 20.5 | 20.5 | 20.5 |
最小 | 1.5 | 1.5 | 1.5 |
2023/7/27の記事詳細
スプレッド推移グラフ
①MT4実測値と②MT5ヒストリカルデータ:ティック値はグラフが重なってよく一致しています。③MT5ヒストリカルデータ:1分足のスプレッドは、瞬間最大スプレッドを取りこぼしている箇所が多数あります。早朝の最大スプレッドは、1分足データでも確認できました(売買が少ないから取りこぼしが少ないようです)。
2023/7/27 21:00米:GDP速報値・個人消費 指標発表時拡大
MT5ヒストリカル1分足のスプレッドは、売買頻度の多い時間帯や、指標発表時は取りこぼしあり
MT5バックテストにて、スプレッド表示インジケータで見るとこんな感じ
MT5ヒストリカル1分足スプレッドだと、この売買頻度の多い際の瞬間最大スプレッド見落とします。
MT5ヒストリカルデータの信頼性
ここまでの確認で、MT5ヒストリカルデータの信頼性は高いと言えます。
が、しかし、今回はXMTradingにおいてですので、他社だと異なった結果となってしまう可能性はあります。ただ流石に、いちいち確認するのは手間なので、今回の結果を信じて、他社でも「MT5ヒストリカルデータのスプレッドは、実測に近しく、瞬間最大スプレッドの取りこぼしは少ない」という風に考えたいと思います。